SERIE A 1^ GIORNATA (PARMA 0-0 MESSINA) セリエA第1節・パルマ対メッシーナ


まる1日経ってから試合のレビューを書いても仕方ないような気がするので、雑感を少し。

——「パルマAC」から「パルマFC」に生まれ変わったパルマは、ユニフォームも創立当時の白黒十字に戻して(黄色とブルーはアウェー用に格下げ)心機一転の再スタート。本来ならセリエBから出直すべきケース ですが、どんな魔法を使ったのか、特例でセリエA登録を勝ち取りました。スタディオ・タルディーニからは、「parmalat」のロゴがきれいさっぱりと消えていましたが、クラブのスタッフも大がかりな入れ替えがあったようで、広報部門も全員が新顔。その一方では、ミノッティ、アポローニ、ゾラットといった懐かしい顔が現場に戻ってきています。管理部門はバラルディ人脈、テクニカル部門はサッキ人脈で完全に固めたということでしょう。

——肝心の試合の方は、0-0という結果が示す通り、両チームともに決定機の少ない展開でした。ゲームそのものは、90分を通して完全にパルマの支配下にあったのですが、そのパルマも前線の4人が噛み合わず、なかなかシュートまで持っていくことができません。戦術的にまだまだ未完成という印象強し。ということは、チームとしてまだまだ伸びしろがあるということでもありますが。

——パルマはトップ下のモルフェオが故障中のため、1トップのジラルディーノを支える2列目は、右からマルキオンニ、ブレシャーノ、ロジーナという構成でした。しかし、本来シンプルなプレーで持ち味を発揮するタイプのブレシャーノには、1対1の局面打開力とファンタジーアが要求されるトップ下は、ちょっと荷が重い印象あり。左のロジーナは戦術的にまだ未熟(オフ・ザ・ボールの動きが足りない)で、組み立てにもフィニッシュにもうまく絡めません。必然的にフィニッシュまでの展開は、右サイドのマルキオンニに頼らざるを得なくなりました。マルキオンニはそれなりにチャンスを作りましたが、中央ではジラルディーノが孤立している上に、レザエイとフスコに密着マークされて、なかなかいい形でボールに触ることができません(それでも終わってみれば5本はシュートを打ってるから大したものですが)。「ゴール前の人口密度が低い」というのは、オフ・ザ・ボールのモビリティを欠いた4-2-3-1が不可避的に陥る欠点ですが、この日のパルマはその典型例でした。

——一方、戦力的には明らかに格下のメッシーナは、善戦したとはいえ、これでもういっぱいいっぱいという感がなきにしもあらず。最後までよく粘って守り切った、というだけの試合。しかしそれでも、前半10分にイリエフがこの日唯一の決定機(FKからのこぼれ球)を決めていれば、勝っていた可能性もありました。メッシーナから来た記者の皆さんも「あれを決めてたら勝ってたかも」と悔しがっていましたが、もし実際にそうなっていたら「泥棒!」と叫ぶべき内容だったことも間違いありません。イタリアでは引き分けた監督に対して「1ポイント勝ち取ったのか、2ポイント落としたのか」という質問をするのがお約束なんですが、会見でのムッティ監督の答えは、当然前者でした。

——メッシーナは4-4-2で試合をスタートしましたが、ふたりのCBがパルマの1トップ・ジラルディーノを見る形になった一方で、中盤センターに2対3の数的不利が生まれ、トップ下のブレシャーノが中盤と最終ラインの間で自由に動ける状況を作ってしまいます。パルマは、そのブレシャーノにクサビの縦パスを入れ放題。前半3分にジラルディーノが得た決定機をはじめ、何度も危険な状況を作り出しました。4-2-3-1が4-4-2に対して優位に立つ典型的なシチュエーションです。
ムッティ監督は、10分を過ぎたあたりで、セカンドトップのイリエフを中盤左サイドに下げ、左SHのスッロを内に絞らせるという対応で、4-4-2から4-5-1にシフト、中盤センターを3対3の数的均衡に修正し、これでやっと試合が落ち着きました。パルマが手詰まりになったのはこの後のこと。やっぱり「サッカーはシステム(=布陣)」ですからね、ええ。

——試合後のプレスルームは、パルマにしては珍しくごった返していたのですが、よく見るとその大半はメッシーナからの遠征組でした。40年ぶりにセリエA復帰を果たした開幕戦ですから、地元メディアが盛り上るのは当然でしょう。おまけに、格上相手のアウェーで貴重な1ポイントをもぎ取る幸先のいいスタート。フランサ会長もムッティ監督も、20分くらい囲みの取材を受け続けていました。もしかして南ではいつもこうなのかもしれませんが。■

Posted: 月 - 9月 13, 2004 at 02:39 午後        


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