ANCHE MILAN E' SPESSO CONFUSO
計画性のなさはミランも似たようなもの
下記の続き。でもまあ、積木の城を作っては壊しているという点では、実のところミランも大して変わりはありません。それは、5年間で4度のスクデットを獲得したファビオ・カペッロ監督を手放した95-96シーズン末から今までの8年間を見てくればわかること。タバレスで失敗し、慌ててサッキを代表から呼び戻したかと思えば(96-97シーズン/11位)、今度はカペッロをレアルから呼び戻してまたも失敗(97-98シーズン/10位)。ザッケローニの3年間はそれなりに筋が通っていたものの、路線的には、カネをかけても勝てるわけじゃないからとりあえず出費を抑えて行こう、それで3位、4位くらいにとどまってくれれば十分、というものでしかありませんでした。で、選挙に勝ちたいベルルスコーニ
が、スクデット争いもできないミランでは集票に影響する、というのでザッケローニ(中道左派支持者だったことも親分の癪の種だった)を切り、誰からも好かれるチェーザレ・マルディーニでつないだのが00-01シーズン。続く01-02シーズンは、タバレスの時の失敗をすっかり忘れたかのように(これも強迫反復か?)、半年前からファティ・テリムを予約していたたものの、ミラネッロに迎え入れてみたら、あまりに大雑把な練習のメソッドにスタッフも選手も唖然とし、わずか3ヶ月で切り捨てました。運がよかったのは、たまたまその時にカルロ・アンチェロッティが浪人中だったことです。アンチェロッティはその時、ウリヴィエーリ監督に逃げられたパルマとの契約書にサインする直前だったのですが、ガッリアーニは間一髪のタイミングで横槍を入れて強奪に成功しました。そのアンチェロッティも途中からチームを引き取ったシーズンは、終盤戦の追上げで4位(CL予備戦出場権)を確保するのが精一杯。しかしそれが、昨シーズンのCL制覇の土台となったのですから、運命というのは本当にわからないものです。この時ガッリアーニがテリムを切る口実になったのは、前日のトリノ戦(アウェー)が引き分けに終わったことでした。これは、たまたまピッポ・インザーギが試合終了直前のPKを外したため。もし決めていれば、アンチェロッティはパルマの監督になっていたはずです。そしたら今頃ミランは、デル・ネーリでも呼んで再建の真っ最中だったかもしれません。今年の2月、ガッリアーニに独占インタビューをする機会があったのですが、その時にこう言っていたのを今でもよく思い出します。「カルチョの世界では、企業経営の論理よりは、試合の勝敗がもたらす感情や、マスコミやサポーターが引き起す社会的反響に判断が左右されることが多い。理性だけではなく感情がかかわってくるのは避けられないことだ」これは言い換えれば、カルチョは人気商売だから、マスコミやサポーターの声を無視するわけにはいかない、世論に振り回されることがあっても仕方がない、ということでしょう。実際ガッリアーニは、そういうことに振り回されてばっかりのように見えます。セルジーニョ、ロッキ・ジュニオール、ディダがあまり使い物にならないばかりか、WC予選に取られて南米とイタリアを往復ばかりしていた当時は「もうミランがブラジル人選手を獲ることはない」と言っていましたが、その後、リヴァウド、レオナルド、カフー、カカがチームに加わり、今では古参のイタリア人グループ(マルディーニ、コスタクルタ、アンブロジーニ、ガットゥーゾなど)に続くチーム内の一大勢力になっています。余談ですが、興味深いことに、このブラジル人グループの中で最も発言力、影響力が強いリーダー格は、一見すると最も大人しいディダなのだそうです。去年の今頃は、ドナーティ、ダッラ・ボーナなどの若手が戦力にならないのを見て「ミランは今後、ビッグクラブで実績のない若手は獲らない。実績のある中堅・ベテランにターゲットを絞ってシーズンに1人か2人獲得する」と言っていました。今シーズン最大の新戦力が、イタリアでは何の実績も持たないカカだったことは周知の通り。いま補強のターゲットとして名前が挙がっているのはアレックス(サントス)やヘイティンガ(アヤックス)だったりします。現監督のアンチェロッティにしても、その立場が盤石というわけでは決してないようです。今シーズン何のタイトルも獲れなかったら、来年はサッキ&プランデッリ(またはデル・ネーリ)のコンビ、などという噂が流れているのもその証拠。昨シーズンのCL準決勝ダービー第1レグのハーフタイム、観戦に来ていたベルルスコーニがロッカールームに押し入り「何ですかこの試合は。攻撃的で美しいサッカーを見せなさい。セルジーニョを入れなさい」と命令したのを「ご意見は伺いました。でもこの場の責任者は私ですから」と軽く受け流し、セルジーニョをベンチに置いたまま貴重な引き分けをもぎ取って以来、首相はその時のことをずっと根に持っているという噂もあり。モラッティもベルルスコーニ(ガッリアーニ)もそうですが、自らの責任を問われないためには、誰かをスケープゴートに仕立ててマスコミやサポーターの非難や圧力をそちらに向ける必要があるわけで、監督やスター選手というのはまさにそれにうってつけの役回りだということです。■
Posted: 日 - 12月
28, 2003 at 12:44 午前