PORTOGALLO 1-2 ITALIA
ポルトガル対イタリア、前半戦(1-1)は判定負け
試合から一夜明けてしまいましたが、とりあえずまともな勝負として見る価値のある前半のレポートだけでも。
イタリアは、最終ラインにレギュラー3人(ネスタ、カンナヴァーロ、パヌッチ)を欠き、中盤から上もCザネッティ、デル・ピエーロ、カッサーノ、インザーギなどが不在という、やや手薄なメンバー。ポルトガルはほぼベストでした。両チームのスターターは以下の通り。
ポルトガル(4-2-3-1)
GKリカルド/DFパウロ・フェレイラ、フェルナンド・コウト、ジョルジュ・アンドラーデ、ヌーノ・ヴァレンテ/DMFコスティーニャ、チャーゴ/OMFフィーゴ、ルイ・コスタ、シモン/FWパウレータ
イタリア(4-2-3-1)
GKブッフォン/DFパヌッチ、アダーニ、フェラーリ、パンカロ/DMFガットゥーゾ、ピルロ/OMFフィオーレ、トッティ、ネルヴォ/FWヴィエーリ
2列目左には当初ディ・ヴァイオが入るはずでしたが、当日になって風邪でダウンし、ネルヴォが代役。ミッコリを置く手もあったかもしれませんが、ミッコリはペナルティエリアの幅から外ではほとんど仕事ができないタイプだし、オフ・ザ・ボールで動かないので、このシステムだとトップ下以外には使いようがないような気がします。
天気はあいにく雨、しかもかなりの土砂降りでした。スタジアムが新設ということもあり、芝がまだ根づいていない心配もあったようですが、見た限りでは問題はなかった様子。
さて、立ち上がりは完全にポルトガルのペースでした。テクニックを生かしたボールポゼッションで試合のリズムをコントロールします。イタリアはピッチのせいもあるのか、ボールコントロールが不正確で、つながってもパス3本がいいところ。序盤はポルトガルも全開でがんがんプレスをかけてきたこともあり、攻撃を組み立てる時間とスペースがなく、中盤から前にボールが進まないまま、すぐに奪われてはポゼッションでペースを作られてしまうという展開でした。
早速前半5分、フィオーレが攻撃を意識し過ぎて前がかりになり、カバーリングが遅れてサイドで1対2の数的不利ができたところで、ポルトガルの左SBヌーノ・ヴァレンテが攻め上がり、ルイ・コスタに預けてオフ・ザ・ボールで内に切れ込みます。ルイからタイミングを外した見事なリターンパスが戻り、Nヴァレンテは完全なフリーでシュート。飛び出したブッフォンもなす術がなく1-0。イタリアのディフェンスはポジショニングが最悪で、パヌッチはルイについていってかわされ、フェラーリは例によってどうでもいいところで余り、アダーニはファーに走り込んできたパウレータに気を取られるという始末でした。
前半は30分過ぎまで、そのまま完全なポルトガルのペースが続きます。イタリアは守りに回って右往左往するだけで、前線のヴィエーリにはほとんどボールが回らず、トッティもコスティーニャにマンツーマンで貼り付かれて苛々しているだけ。低い位置から攻撃を組み立てるはずのピルロも、速いプレスに捕まってうまくボールを出せません。
ただ、相手のポルトガルも中盤まではボールを支配するものの、最後の30mはフィーゴとルイ・コスタのファンタジーア頼み。というと聞こえがいいですが、要はこのふたりが好き勝手に動き回り、ボールをもらうとドリブルで1対1を仕掛けるだけ。攻撃陣の残る2人、シモンとパウレータは、王様ふたりの行き当たりばったりの動きを見ながら、邪魔にならないようポジションを変えるくらいしかやることがなかったように見えました。しかしそれでも、30分過ぎにルイ・コスタのスルーパスからパウレータが決定的なチャンスを得ます。しかしこれは、パヌッチがすばらしい戻りでカットし、何とかしのぎました。
ポルトガルは途中からシモンとフィーゴがサイドを替えて、フィーゴが左サイドに回ってきたのですが、これが悪手。前半が残り10分くらいになり、ポルトガルのプレスがやや緩くなったところで、パヌッチがそのフィーゴの背後を衝いてフィオーレと共に2対1(対ヌーノ・ヴァレンテ)の状況を作り始めます。そのうちの1回から抜け出したフィオーレが倒され、右サイド深いところでFK。それを抜目ないトッティがすぐにリスタート(相手の壁すらまだ整っていなかったが、前に立って邪魔する選手はだれもいなかった)してクロス。GKの前を横切ったボールを、ファーに走り込んだヴィエーリが、強引にジョルジュ・アンドラーデに体当りを食らわしてそのままヘッドで押し込み1-1になりました。イタリアらしい狡さが出た、あるいはポルトガルらしい詰めの甘さが出た同点ゴールでした。
とはいえヴィエーリにとっては、これが事実上最初で最後のまともなボール。他にはトッティがミドルを2本、ネルヴォが立ち上がりに一度裏に抜けただけで、イタリアにはそれ以外、チャンスらしいチャンスはほとんどありませんでした。というわけで、前半の結果は1対1ながら、内容的には明らかな判定負け。ポルトガルの詰めの甘さに助けられた格好でした。
後半は例によって大量の選手交代があり、評価の対象にはなりません。だれた展開でしたが、75分にミッコリがCKを直接決めて、というよりもGKリカルドのチョンボでボールが直接ゴールに飛び込んで、棚ぼたの決勝点。一応2-1でイタリアの勝利ということになりました。
結果はともかく、内容的にはいくつかの課題が明らかになった試合でしたが、その分析は改めて、ということで。■
Posted: 木 - 4月 1, 2004 at 07:27 午前