ITALIA IN VACANZE
アズーリは夏休み
というわけで、グループリーグで敗退したイタリア代表は昨夜帰国、選手の皆さんは今日から待望の夏休み(ちょっと早かったけど)に入りました。8月半ばにCL予備戦を控えているユーヴェ、インテルは少しほっとしているかもしれません。新監督マンチーニとの契約すら済ませていないインテルは、それどころではない、というかそれ以前の問題ですが。
二手(ミラノとローマ)に分かれたうち、ミラノ便で帰国した選手とスタッフは、マルペンサ空港の出口で待ち受けている群衆(といっても大した数ではなかったようですが)を避けて裏口から退出。唯一、ネスタだけが堂々と正面の出口から出て行ったそうです。普段取材で話していても感じることですが、ネスタにはそういう物怖じしない泰然としたところがあって、好感度非常に高し。
さて、悪態をついたままケツを捲るというのも何なので、一応今回のイタリア敗退についてコメントしておくことにします。腹立たしいのは、ドイツのように選手の平均レベルが低落傾向にある国が、その実力どおりに敗退したのならまだしも、イタリアは個々の選手のクオリティから見れば十分勝ち残れるレベルにありながら、それをチームとして十分に生かすことができず、不甲斐ないサッカーしか見せられずに敗退したことです。その点ではスペインも似たところがありますが、内容の悪さではイタリアの方が上でしょう。
その原因は、誤解を怖れずひとことでいうと、トラパットーニがチームマネジメントをしくじったことにつきると思います。今回のユーロは、アプローチの段階から疑問符がつく選択が多過ぎました。23人の招集メンバーから、セリエAで23ゴールを挙げ大ブレイクを果たしたジラルディーノを外したこと然り。最初からシステムを4-2-3-1に固定し、実質2週間以上あった準備期間で、他の戦術オプションを一切試そうとしなかったこと然り。ヴィエーリ、デル・ピエーロといったコンディション不良の主力にレギュラーの座を無条件で保証し、チーム内の競争を促進するどころか控え組のモティベーションを削いでしまったこと然り。「トッティはかつてのユーヴェにおけるプラティニと同じ」といった発言で、過重な責任を背負わせたこと然り。
しかし蓋を開けてみれば、明らかに自分たちよりもコンディションが悪いチームメイト(ex.
ザネッティ、カモラネージ、ヴィエーリ、デル・ピエーロ)がレギュラーに固定されているのを見て、リザーブ陣(ex.
ガットゥーゾ、フィオーレ、ディ・ヴァイオ)は開幕前からマスコミの前で不満を露わにし、重圧に押しつぶされたトッティは初戦の唾吐き事件で3試合の出場停止を喫し、トラップはその不在をカバーするため、次の試合からは事前に(報道から知る限り練習ですら)まったく試さなかった4-3-2-1システムを泥縄で採用せざるを得なくなりました。そのスウェーデン戦、ヴィエーリとデル・ピエーロは決定機を外し続け、トラップは不可解な選手交代で攻撃を諦めて、終了直前に同点に追いつかれる下地を作ることになります。2試合で勝ち点2しか挙げられず、他力本願で最終戦に臨まなければなくなった時点で、敗退のシナリオはすでにでき上がっていたといえるでしょう。
3試合の中で最も内容が良かったのは間違いなくこのスウェーデン戦(75分間)でしたが、そもそもこの時のメンバーもシステムも、当初はまったく起用・採用する予定がないものだったという事実が、この大会へのアプローチそのものが誤りだったことを端的に示しています。
では、トラップが積み重ねたこれらの誤りの源はどこにあるのか。ぼくは、2年前のワールドカップでの失敗の記憶ではないかと推測します。というのも、ここまで見てきた今回のマネジメントは、2年前の「逆張り」が基本コンセプトであるように見えるからです。
——と書き始めたのはいいんですが、ちょっと長くなりそうなので、以下は「つづく」ということで。ちゃんと続きますので乞うご期待。■
Posted: 金 - 6月 25, 2004 at 12:48 午前