SCONFITTA PESANTE MA NON BRUTTA ジェノア 5-2 ヴィチェンツァ(セリエB第6節)


たまにはセリエBの試合でも、ということで、ジェノヴァはマラッシで行われたセリエB第6節、ジェノア対ヴィチェンツァを観戦。平日夜にもかかわらずスタジアムには2万人近く観客が入り、セリエAと変わらない盛り上りでした。
ジェノアは、C1降格どころか破産の危機に陥っていた昨年、玩具王エンリコ・プレツィオージが経営権を取得、負債を清算して財政を立て直し、復活ののろしを上げました。プレツィオージは、ジェノアを買う前はコモを所有していたのですが、もっと格上で注目度の高いクラブのオーナーになりたくて、ナポリ、フィオレンティーナ、サンプドリアなど有名クラブの身売り話が出るたびに、買収に乗り出していました。やっと念願かなって1893年設立の古豪ジェノア(イタリア最古のクラブというのは間違い)を手に入れ、ふんだんな資金を投入して10年ぶり(カズがプレーしたあのシーズン以来)のセリエA昇格を目指しています。
昨シーズンはロベルト・ドナドーニを監督に迎え、セリエBではトップレベルの選手を揃えて昇格を狙ったものの空振り。シーズン途中にドナドーニを切ってルイジ・デ・カーニオを招聘しましたが、結局一度も昇格争いに絡むことなく中位にとどまったまま不本意な1年を終えました。今シーズンは開幕直前にそのデ・カーニオを電撃解任し、ペルージャを辞めてフリーだったセルセ・コズミを引っ張るという派手な騒ぎを起こしましたが、チームは、前線にカッチャ、中盤にラムシ、ジョヴァンニ・テデスコ、ジェミティ、ラゼティッチ、ディフェンスにソッティル、トストと、セリエA経験者をずらりと揃えた強力な布陣。ここまでのところは2勝2分1敗(勝ち点8)の7位にとどまっているとはいえ、昇格候補の一番手であることにかわりはありません。
一方のヴィチェンツァは、オーナーであるイングランドの投資グループENICが昨シーズン途中から資金注入をストップしており、完全な自給自足を強いられた今シーズンは、赤字が許されない緊縮財政。名が知れている選手といえば前線のシュヴォックとマルジョッタ、DFのパガニンくらいで、あとはセリエBでも並のレベルの若手・中堅で成り立っているチームです。しかしここまでの5試合は3勝2敗(勝ち点9)と順調な出足を見せて、4位タイにつけていました。監督は、某WSD誌の連載「カルチョ解体新書」を担当していたこともある若手の理論派マウリツィオ・ヴィシディ
試合は、立ち上がりからホームのジェノアが一方的に押し込む展開になりました。右ラゼティッチ、左ジェミティという、セリエAでも十分レギュラーを張れる強力ウイングが1対1でヴィチェンツァの両サイドバックを圧倒し、クロス入れ放題。やられっぱなしのヴィチェンツァは、なんとか最初の10分はしのいだものの、11分にショートコーナーからのクロスを頭で決められ失点。これでジェノアが一息ついたその隙を狙って、何度か速いカウンターで攻め込み、27分にやはりCKから同点ゴールを決めて試合を振り出しに戻しましたが、劣勢は相変わらず。37分には右からのクロスを頭でクリアしたボールがそのままゴールに飛び込みオウンゴール。後半が始まって間もない7分には、FKから3ー1を決められて万事休す。その後の30分強は、両チームともテンションが大きく低下してユルい展開になり、まあオマケみたいなものでした。後半30分の4ー1はPK。すでにロスタイムに入ってから両チームが1点ずつ決めて最終的には5ー2という派手なスコアで試合終了。
目立ちたがりのプレツィオージ会長は、試合終了後自らピッチに降りて、両手を上げながらクルヴァに駆け寄りウイニングラン。両監督の会見を聞きにプレスルームに降りていったら、すでに先回りして記者の到着を待ちわびていました。ローカルTV局の連中があわててカメラを持って駆け寄ると、相好を崩して談話を発表しご満悦。こういうのを見ていると、イタリアのサッカークラブというのは、結局金持ちのオモチャなんだとつくづく思います。
負けたヴィシディ監督は、5点喰らったショックからかいつになく落ち込んでいましたが、まあ戦力差があまりにも明白(しかもヴィチェンツァは前線の柱マルジョッタが欠場していた)だったので、仕方ないといえば仕方ありません。個人能力の差でやられはしたものの、チームそのものはよく組織されており、贔屓目じゃなく、この先も大崩れせず中位を保っていくだけの戦術的土台は十分できているように見えました。■

Posted: 木 - 10月 7, 2004 at 01:24 午前        


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