L'UEFA BOCCIA LE ITALIANE
ヨーロピアン・クラブ・ライセンスの恐怖
UEFAは2002年に、ヨーロッパ規模のクラブ・コンペティション(チャンピオンズ・リーグ、UEFAカップ、インタートトなど)への参加資格を規定する「ヨーロピアン・クラブ・ライセンス」制度を、04/05シーズンから導入するとアナウンスしていました。このライセンスは、競技、施設、クラブ組織、法務、財務の5つの分野において、それぞれ予め示された基準をクリアすることによって初めて得られるもの。財務面に関しては、給料の支払いが遅延していないこと、税金、社会保険料などを滞納していないこと、債務超過に陥っていないことなどが基準に含まれているのですが、現在イタリアの主要クラブでこれをクリアしているのは、ユヴェントス、ミラン、インテルの3チームのみ。巨額の負債を抱え給料を数ヶ月遅配しているほか、税金も100億円単位で滞納しているローマ、ラツィオ、パルマは、棒にも箸にも引っ掛らない、というレベルのようです。まあ、破産しないようにありとあらゆる手をつかって何とか持ちこたえている、というのが現状ですから、当然といえば当然かもしれません。
来シーズンのUEFAコンペティションに参加するための審査の〆切は2月29日なのですが、イタリアでは何故か「国際的な人気と集客力(TVの)を誇るイタリアのクラブをUEFAが切り捨てるはずはない。なんらかの救済措置がとられるはず」という楽観的な見通しが流布していました(Gazzetta
dello
sport紙などは、そういう論陣を張ってUEFAにプレッシャーをかけようとしていた節もあり)。しかし、1月にゲルハルト・アイグナーの後を受けてUEFAの事務総長に就任したスウェーデン人、ラース・クリスター・オルソンは、イタリアの週刊誌L'espresso(Corsport/Stadio、La
Repubblicaの2紙と同じグループの発行)のインタビューに答えて「特定の国やクラブに便宜を図る理由は一切ない。この基準に適応するための時間は、他国のクラブと同様、十分にあったはず。例外を認めるつもりはない」と言い切っています。このままだと、たとえローマが今期スクデットを獲ったとしても、あるいはラツィオが4位に入ったとしても、来シーズンのチャンピオンズ・リーグには出られない可能性が高いということですね。
イタリアの中堅クラブでは、サンプドリアはすでに財政を建て直しているので問題なし、ウディネーゼもOK、そこから下は、あまり欧州カップには関係なさそうなチームですが、キエーヴォとボローニャも多分大丈夫でしょう。もしローマ、ラツィオ、パルマが基準を満たせなかった時に、来シーズンの出場枠がどういうことになるのかは気になるところです。
ちなみに、イタリアはヨーロッパのサッカー大国の中では、UEFAに対する影響力が最も弱い国のひとつで、マルタ、キプロス、アイスランド、果てはルクセンブルグからさえ入っている理事会のメンバーからも外れています。AFCにおけるどこかの国の立場と似ているような気がしないでもありません。■
Posted: 金 - 2月 13, 2004 at 12:38 午前