GAZZETTA IN DIFFICOLTA' 編集長人事で揺れる『ガゼッタ』


先週金曜日の『El Golazo』に、イタリアスポーツ新聞事情というコラムを書きました。そこで、『ガゼッタ・デッロ・スポルト』の編集長交代についてちょっと触れたのですが、11月一杯で週刊誌『パノラマ』に転出する現編集長ピエトロ・カラブレーゼの後任は、それから2週間近くが過ぎた今日現在でも、まだ決まっていません。これはかなりの異常事態といってもいいでしょう。
編集長交代のニュースが流れたのは11月11日。しかも『ガゼッタ』の編集部は、まったく何の内部通達も受けないまま、通信社の報道で知らされるという状況でした。当然ながら編集部には動揺が走っており、労働組合からは「もし会社側が今後の方向性について明確な回答を出さない場合には、3日間のストライキを決行する」という声明も発表されたほど(その後動きはありませんが)。
とはいえ、編集長交代の噂自体は、もう1年以上も前から流れており、決して目新しい話だったわけではありません。現編集長のカラブレーゼは、ローマの日刊紙『イル・メッサッジェーロ』や投資家向けの月刊誌『キャピタル』で編集長を務め、販売部数を延ばした手腕を買われて『ガゼッタ』に引き抜かれた“外様”であり、スポーツに対する造詣や見識があるわけではありません。就任当初は、国営放送局RAIが毎週日曜日夜に放送するメジャーなスポーツ番組に出演して、セリエAの結果についてオピニオンを語る「100秒コメント」というコーナーを持っていたのですが、その内容が的外れで失笑を買うこともしばしば。1年で打ち切りになりました。今はマイナーな民放局のより低俗なサッカー番組に舞台を移しています。『ガゼッタ』紙上の論説も評価は同様で、情けないことに最近はまったく論説を書かなくなってしまいました。
とはいえ、新聞の売上自体は平均42万部前後と大きく変わっておらず、発行元である大手出版グループRCS(イタリア最大の日刊紙『コリエーレ・デッラ・セーラ』も出している)内部では、カラブレーゼの評価がそれほど低いわけではなかったようです。記者連中の間では散々ですが。
以前からの噂の中で、次期編集長の第一候補に上がっていたのは、ジェノヴァの日刊紙『イル・セーコロXIX』の編集長を最近辞任したばかりで、以前は『コリエーレ・デッラ・セーラ』の副編集長も務めたアントニオ・ディ・ローザだったのですが、スポーツジャーナリズムとは関係のない“外様”はやはりダメだということなのか、他の理由があるのか、その線は日に日に薄くなっているようです。しかし、ルカ・カラマイ(元フィレンツェ支局長、現在は副編集長)を初めとする内部昇格案も経営陣を説得するには至らず、後任未定のまま時間だけが過ぎていく状況。
イタリアのスポーツマスコミ事情については、まだいろいろ書きたいことがあるので(採点の話とかね)、そのうちまた『El Golazo』の連載コラムで第二弾をやろうかと思っています。■

Posted: 水 - 11月 24, 2004 at 05:10 午後        


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