L'ORIENTE E' QUI 訳書『セリエAに挑んだ男たち』発売


新刊書のご案内です。
夏休みをほぼ返上して取っ組んでいた翻訳書が、きょう15日に発売になりました。『セリエAに挑んだ男たち カズ+中田+名波+俊輔+柳沢』というタイトルの通り、イタリアでプレーした日本人選手の系譜をまとめた、いわば列伝です。原題は「L'oriente e' qui」(東洋はここに)という、ちとピンと来ないものなので、このくらいベタなタイトルの方がわかりやすくていいかと。
著者のパオロ・ロッシ(82年WCのあの人とは別人)は、過去にマルディーニやカッサーノの評伝も出版しているフリーのスポーツライター。内容については、本書のあとがきとして書いた文章の一節を以下に引用しておきます。

 著者は特に日本のサッカーに造詣が深いわけではない。しかし、逆にそれゆえに、ごく一般的なイタリア人ジャーナリストのニュートラルな目線で、カズから柳沢に至る10年間の流れを追い、素直な印象を書き記すことができたともいえる。結果として、特にカズや名波などイタリアで結果を残せなかった選手に対しては、かなり辛辣な評価や記述が目につくし、日本に対する先入観や偏見も随所に散見される。しかしそれが、イタリアにおいて彼ら日本人選手(とそれを追う日本の報道陣)が晒されている視線そのものであることも事実である。本書は、読み手である私たちにもそうした視線を生々しく伝えてくれると同時に、日本のマスコミ報道からはおそらく見えてこなかったであろう、日本とイタリアの“温度差”をも、期せずして浮き彫りにしている。

版元は朝日新聞社。定価は1785円ですが、320ページと、十分読みでのあるボリュームです。単なる礼賛ものとは違う客観的なドキュメンタリーとして、カズからヤナギまで10年にわたる日本人選手in Italiaの歴史を俯瞰するにはうってつけの1冊。ぜひ書店でお手にとってご覧の上、あるいは版元のサイト などから直接、ご購入ください。
原書はこれなんですが、表紙の写真になっている方がそのことを知っているのかどうか、ちょっと気になったりして。
ちなみに、ぼくにとってはこれが通算8冊目の訳書です。その内訳は、カルチョ関連7冊(バッジョもの3冊、イタリアでプレーする日本人選手もの4冊)、カルチョ以外1冊(心理学系生き方本)。最近は翻訳よりもジャーナリストとしての仕事の方が多いのですが、いずれにしても、イタリアで好きなサッカーを追いかけて何とか食いつないでいけるというのは、それだけで十分幸せなことではあります。■

Posted: 木 - 9月 15, 2005 at 01:02 午後        


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