CHE ATTACCO! SELLA!! 若気の至り
今日のジーロ・ディタリア・第11ステージ(サンテルピディオ〜チェゼーナ)は、228kmの長丁場、しかも最後の50kmにサン・マリーノを初め3つのGPM(山岳ポイント地点)があるというハードなコース。ゴールに近いチェゼナーティコが故マルコ・パンターニの故郷(ザッケローニもこの町の出身)ということもあり、パンターニに捧げられたステージでした。これが、今年のジーロで文句なしに一番というスペクタクルなレースになったのも、何かの因縁かもしれません。
胸のすくようなフーガ(逃げ)を成功させてまんまとステージを制したのは、今年がプロ1年目でまだ未勝利という21歳のクライマー、エマヌエーレ・セッラ(Ceramiche
Panaria)。まだゴールまで50km以上あるサン・マリーノの上りで単独アタックを敢行、すぐに後続に2分半の差をつけましたが、この時点ではまだ誰もが無謀な若気の至りだとしか思っていませんでした。ところがこのルーキー、途中の下りで一度は転倒しながらも、神憑り的なリズムで激しいアップダウンを走り抜け、ゴールまであと15kmという最後のGPMソッリーヴォリに迫っても、まだプロトンに対して2分以上のリードを保ちます。ここに至ってリーダーのクーネゴ、シモーニを擁するSaecoもさすがに焦り始めてペースを上げましたが、時すでに遅し。身長160cmそこそこという小さなクライマーは最後の力を振り絞って逃げ続け(下りのフォームがぎこちないところがまた泣かせる)、そのままたった1人でゴールしました。
逃げ切りというのはいつ見ても心を打つものがあります。それが、無謀な大逃げを打ったルーキーが歯を食いしばって掴んだ勝利とあればなおさら。セッラ(クーネゴと同じクラブのユースセクションで育ったそうです。カルチョと同じでチクリズモにも育成専門のクラブがあるんですね)はレース後のインタビューで、上りになって道にPantaniというペイントが書かれているのを見て思わず行ってしまった、インカムからは監督が「馬鹿かお前」と怒鳴る声が聞こえたけど、もう止まらなかった——と言っていました。日本ではジーロは録画中継らしいですが、この第11ステージはぜひともお見逃しなきよう。
これでジーロも後半戦に入ったわけですが、クーネゴ、シモーニのSaeco勢が目立ち、ガルゼッリがどうもいまいちという中で、あえてひっそりと目立たないようにしながらしっかり40秒差につけているポポヴィッチが一番怪しい(?)感じがします。クロノで一気に差を詰めて(ひっくり返して)来そうなホンチャー(1'17''差)、マギー(1'58''差)あたりも伏兵か。いずれにせよ勝負はこの週末と来週のドロミテです。□
Posted: 金 - 5月 21, 2004 at 02:19 午前