Italia 3-0 Camerun

これで「ブラジル回避」はほぼ確定


6/17のグループBの第2戦、イタリア-カメルーン{モンペリエ)は、早い時間に先行した後ペースダウン、というチリ戦同様の展開。特に後半最初の30分間は、11対10ではなく10対11で戦っているようにさえ見えるほど、カメルーンに押し込まれましたが、最後の15分でヴィエーリが2得点。結果的には、3-0で勝ち、グループ首位に立ちました。しかし、内容的には、スコアが示すほど楽な試合ではなかったことも事実です。


1. LA PARTITA
このカメルーン戦、イタリアは、チリ戦の先発メンバーから2人を入れ替えて臨みました。コンディション的に「底」にあるといってもいいディマッテーオに替えてディビアージョを中盤左寄りに、右サイドにはディリーヴィオではなくモリエーロを使いました。グループ首位を確保し、決勝トーナメント初戦でブラジルとかちあうのを避けるためには、ともかく点を取って勝たなければならない試合だけに、まあこれは当然の対応でしょう。
事実、素早い縦へのフィードを好むディビアージョが入ったことで、チリ戦と比べると、中盤からの展開が大幅にスピードアップ。今回はより積極的に、開始直後からゲームを支配しにかかります。早くも7分に挙げた1点目はバッジョのショートコーナーから。折り返しを受けたバッジョのセンタリングに、ディビアージョが頭で合わせてゴールネットを揺らしました。
その後も、イタリアはややペースを抑えつつ、しかし「受け」に回ることなく攻勢を保ち続けようとします。フィジカル的には圧倒的なパワーを持ちながら、若さゆえの経験不足が目に付くカメルーンは、イタリアの的確なパスワークに翻弄されて、個々の局面で後手に回り、しばしば横や後ろからのハード・タックルを見舞うようになってきました。
16分にはロベルト・バッジョが中盤で後ろからのスライディングをもろに足首に喰らいます。これは明らかに一発レッドもののファウルでしたが、オーストラリア人の審判・レニー氏の判定はイエローカード止まり。しかし、これでダメージを受けたバッジョの動きは、その後大きく落ちてしまいました。他の選手も、「削られる」ことを恐れたのか、これ以降、徐々にペースダウン、中盤の支配権をカメルーンに渡すことが多くなっていきます。何度かフィードされた縦パスも、ヴィエーリがオフサイドに釣り出されて、決定機にはつながりません。
一方のカメルーンは、オレンデ、アンジボーという中盤の2人が、対面のディノ・バッジョ、アルベルティーニをしばしば振り回しますが、チリ戦と比べてぐっと安定度を増した最終ラインを破ることはできません。こうして、前半の半ば以降、試合は一見、パワーにまかせて押しまくろうとするカメルーン・ペースながら、イタリアが抑えるところはきっちり抑え、時折縦への早い展開を試みるがオフサイド、というやや膠着度を増した展開となりました。
43分には、中央でのこぼれ球をめぐる争いで、スライディングに行ったディビアージョの太腿(膝ではなかったのが幸いでした)に足を突っ張ったまま突っ込んだカラが、レッドカードで一発退場を喰らいます。ファウル自体は、前のバッジョに対するニャンカのファウルの方が酷いものでしたが、危険なハード・タックルを繰り返すカメルーンに釘を刺さなければ、と思っていたに違いない審判の気持ちもわからないではありません。

11対10で始まった後半は、イタリアが試合を決めに行くかと思いきや、必死のカメルーンが、1人足りないとは思えないパワーとアグレッシヴさで、ボールを支配し続けます。イタリアは、最終ラインが持ちこたえるものの、攻撃の糸口が全く掴めないまま、後半20分過ぎまで、カメルーンの一方的な攻撃を耐え続ける羽目になりました。前半のうちにもう1点取っておけば、また違った展開になったのでしょうが、押し込まれるほどに消極的になっていくイタリアの戦いぶりは、チリ戦と全く同じ。その意味では、課題はまだまだ解決していません。
とはいえ、いくら若さとパワーだけは売るほどあるカメルーンといえども、1人少ない10人が全開で走り続けて、最後まで持つわけはありません。ガソリン切れと攻め疲れから、徐々にミスが増えてきます。疲れ切ったアルベルティーニに替えてディマッテーオを、そしてロベルト・バッジョに替えてデルピエーロを投入したイタリアは、後半半ば過ぎからやっと、そのミスにつけ込んで攻撃の糸口を掴み始めました。
75分には、ディビアージョ-モリエーロとつないだボールが、オフサイドラインぎりぎりで裏に抜け出たヴィエーリに渡って2-0。これでやっと一息です。ここまで来れば、物を言うのは経験の差。最後の15分は、イタリアが試合をコントロールしにかかり、試合終了直前の89分には、ヴィエーリからのパスを受け、持ち込んだデルピエーロが相手DFと絡んだこぼれ球を、そこにきっちり走り込んできたヴィエーリが、強引に身体をねじ込んでマーカーをはねとばし、そのままゴール。決定的な3点目を決めました。
同じ日に行われたチリ-オーストリア戦が引き分けに終わっていたため、これでイタリアはグループの単独トップ。最後のオーストリア戦を落とさない限り、ほぼ間違いなく1位抜けが確実となりました。何とか、ベスト16でブラジルと当たるという最悪の事態は回避できそうです。

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2. LE PAROLE
マルディーニ監督の試合後のコメントは次の通り。
「確かに、我々が"消えて"しまい、一方的に押し込まれた時間帯があったことは事実だ。なぜかはわからないが、チリ戦の時も、今日も、リードした後、ある種の恐れに支配されてしまった。試合を決めなければいけないときに、決められない...。でも、全体的には満足している。カメルーンのような強いチームを相手に、苦労して勝ち取ったこの勝利は、十分正当なものだ。選手たちはみんな良くやったし、シュートの本数も増えたし」
「最初から、誰かが疲れてきたらその代わりにデルピエーロを入れようと思っていた。まずは強いチームを相手に2-30分プレーさせて、本気のゲームに慣れさせたかったから」「1人の選手の名前を挙げるつもりはない。ひとりひとりがやるべきことをきちんとやって、チームとしていい戦いをしたから勝てたのであって、1人のヒーローのおかげで勝ったのではない」

2ゴールを挙げたクリスチャン・ヴィエーリのコメント。
「もちろんアレックス(デルピエーロ)とロビー(バッジョ)が偉大な選手であることは疑いない。でも、みんな、他にも選手がいることを時々忘れるみたいだね」
「みんなが彼らのことをあれこれいうのは、悪いことじゃないと思う。おかげでぼくは目立つこともなく、落ち着いてゴールを決めていられる」

一次リーグ最後のオーストリア戦は、23日火曜日の16:30(現地時間)開始。

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